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子ども達の安全や成長を見守る「こども食堂」~大阪教育大附属池田小の卒業生が開設~

子ども達の安全や成長を見守り、子ども達の一人一人の健康を願い運営している「池田こども食堂さくら」の取組をご紹介します。

子どもが大好きな母親と息子が切り盛りする「池田こども食堂さくら」が大阪府池田市にある。息子の政貴さんは、大阪教育大附属池田小学校での児童殺傷事件を小学校1年で経験した。

「池田こども食堂さくら」は、ひとりでも気軽に入れる居場所をつくろうと、子ども達の心・技・食を育むことをモットーに、 地域の人々と共に、見守り、楽しめる寺子屋作りを目指し、子ども一人一人の夢の懸け橋となることを願って、昨年2016年8月に開設された。

毎月4回、木曜か土日祝日に開き、参加費は子ども100円、大人300円。食堂として使う部屋の賃料や食材費は、母親の睦美さんがひとつひとつ丁寧に握った手作りの「おむすび」を販売し、その売上金の一部を食材費に充てている。

毎回20~30人の子どもに加え、保護者や地域の大学生などが、手伝いに顔を出す。開設当初は、初対面の人ばかりだったが、今では近所の学校の先生や警察官も「池田こども食堂さくら」の存在を知っている。

政貴さんは、小学校1年で遭遇した事件がきっかけとなり、護身術が身につけばと小学校3年から始めた柔道を続け、指導者の資格も取得した。そして「池田こども食堂さくら」で食事をした後に、受け身や頭の守り方など柔道の基礎も教えている。

食材確保や資金面で課題の多い「こども食堂」ですが、全国でその取組は広がっています。経済的に困難な状況の子どもを支えるだけではなく、「池田こども食堂さくら」のような、子どもの安全や成長を地域全体で見守っていく場は、今後町の再生にもつながる重要な拠点となっていくでしょう。

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2016年7月14日付 SN見聞録
「子ども達の孤食・貧困に支援の手~学校で朝食提供や、「こども食堂」の運営が広がっています~」

http://www.snfoods.co.jp/knowledge/column/detail/12651