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牛乳1日1杯で脳卒中医療費が10年で約4,070億円減少の可能性

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と株式会社明治は、日本人(30~79歳)のデータを用いてシミュレーションを行った結果、仮に成人が牛乳を毎日1杯摂取した場合、脳卒中(※1)に対する医療費が10年間で約4,070億円減少する可能性があるとの試算結果を発表しました。

本研究は、健康への意識が高い人に限らず、すべての人が意識せず自然に健康になれる食環境の構築を目指す「食環境整備推進のための産学官等連携共同研究プロジェクト」(※2)の一環として実施されました。

1. 研究の背景

脳卒中は日本における重要な健康課題の一つであり、2024年には死因の第4位となっている。近年、複数の研究において、牛乳の摂取が脳卒中の発症リスク低下と関連することが報告されている。

そこで本研究では、牛乳の摂取量を増やし、乳製品の摂取量を適量(※3)とすることによる医療費への影響を、シミュレーションにより検討した。

2. 研究の内容

2023年の「国民健康・栄養調査」によると、30~79歳の牛乳・乳製品の平均摂取量は1日あたり83.5~136.7gにとどまっている。

このため本研究では、30~79歳の日本人データを用い、牛乳の平均摂取量を1日180gに増加させた場合の脳卒中に対する医療経済効果を、マルコフモデル(※4)を用いて試算した。

その結果、10年間で脳卒中の発症率は7.0%減少し、脳卒中関連医療費は5.1%(約4,070億円)減少すると推計された。

以上より、健康的な食習慣の一部として牛乳を取り入れ、乳製品の摂取量を適量とすることで、脳卒中の発症・死亡の減少および関連医療費の削減に資する可能性が示唆された。

本研究成果は、2026年3月12日に国際学術誌「Nutrients」に掲載されました。

また、詳細は以下よりご確認いただけます。
■株式会社明治
「牛乳の摂取量を増やして乳製品の摂取量を適量とした場合、脳卒中関連医療費の削減につながる可能性を試算」
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2026/06_05/

※1 本研究では、くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞を対象としている。

※2 産学官連携の共同研究プロジェクト
https://www.nibn.go.jp/eiken/seibi/

※3 食事バランスガイドにおける乳製品の適量として、1日あたり「2つ分」の摂取が推奨されている(1つ分でカルシウム約100mg摂取可能)。

※4 疾病の経過や医療費の推移をシミュレーションする医療経済評価手法