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福井県小浜市のほんものの『食育』の真剣な取り組み!!

今夏8月3日大阪市で社団法人大阪生活衛生協会主催の「第39回夏期技術研修会」において、今たいへん注目されている、福井県小浜市の「体験型食育事業」の講演があり、まさに真剣勝負のほんものの『食育』が同市食育専門職員中田典子主査から報告されました。

小浜市は奈良・平安時代から朝廷に食材を献上した御食国(みけつくに)で、この由緒ある食の歴史を背景に、すでに平成13年からわが国初の「食のまちづくり」を開始、「食のまちづくり課」を新設するにあたっては、食育専門職員を社会人採用・配置して、総合的機動的に事業運営のできる体制が整備されました。

このような「食の町づくり」の具体事例として、幼児の料理教室「キッズ・キッチン」が実施され、その内容が100%こどものための「食育」として取り組まれています。 平成15年11月から開始されたこの料理教室は小浜市の4~6才児と保護者全員が対象で(現在120回実施、約2400人が参加)実施にあたっては、徹底して親は観るだけ、事前に子供に調理器具の安全な取り扱いをしっかり教えた後は、彼らを信じてまかせるといった方法が取り入れられています。

では小浜市の『食育』の一部である幼児の料理教室「キッズ・キッチン」をご紹介します。

  1. 主旨・・・食・郷土の歴史文化・地産地消の知識育成、人間力の育成、保護者の啓発
  2. 運営・・・小浜市食育担当職員と、保育士・小学校教師・栄養士等の食育に関る資格経験を持つ約30名のボランティアグループ「食育サポーター」が行っている。
  3. 内容・・・子供に指導して教え込み、信頼してまかせてやらせる。親は観るだけ。献立はご飯・味噌汁中心の基本的でシンプルなもの。
  4. 効果・・・子供が変われば大人も変わる、大人が変われば家庭が変わる、家庭が変われば社会が変わる。食べ物の好き嫌いが少なくなり、食に関心を持つようになる。協同で調理にあたることから協調性が生まれ、物事をやり遂げる自信や達成感の醸成に繋がる。人々が日常的に関り、命に直結している「食」から、「料理」という手段で教え込むということはたいへん効果的。

子供たちが短時間で劇的に変化し、普段と違う顔つきで懸命に努力する姿に、大人たちが感動し、子供たちの力強い成長力に驚き、「食」が身体だけではなく、心の成長にも大きく関る重要なものと気づき、家庭においても、 「食」を大切に考えるきっかけになる。 「キッズ・キッチン」に参加した子供たちの著しい成長は、周囲の大人達の心も動かし、家庭の食環境や人間関係も変える力があることが実証されたといえる。