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牛乳1日1杯で日本人女性の脳梗塞予防の可能性 ~岩手県北地域 10年間の追跡データの解析結果から~

Jミルクは12月8日、日本人女性が牛乳を1日コップ1杯程度飲むと、脳梗塞を予防できる可能性があるとの研究成果を公表しました。本研究は2021年10月25日に、国際科学雑誌「Nutrients」に掲載(※)されました。

この研究は、Jミルクと、健康科学などの研究者で構成する乳の学術連合の助成を受け、岩手医科大学衛生学公衆衛生学講座の丹野 高三 特任教授が実施した。

丹野教授は、岩手県北地域(二戸、久慈、宮古)の市町村が2002年度から、脳卒中などの危険因子を明らかにする目的で実施している集団検診の受診者14,111人を対象にした「岩手県北地域コホート研究」の10年間の追跡データを用いて、牛乳摂取頻度と脳卒中発症リスクとの関連を解析し、牛乳摂取による脳卒中予防効果を明らかにした。

その結果、女性では1週間にコップ7杯以上12杯未満(1日1杯程度)飲むグループが、週2杯未満のグループに比べて、脳梗塞の発症リスクが47%低下することが明らかとなった。

Jミルクは、牛乳の摂取が脳梗塞発症リスクを低下させる理由として、①牛乳を飲む人の健康的な生活習慣・食習慣による影響、②牛乳に多く含まれる栄養素(カリウム、カルシウム、マグネシウム)による降圧作用等の影響 などを挙げている。

一方、男性で明確な関連が見られなかったのは、男性は女性に比べて、喫煙や大量飲酒など脳卒中の危険因子を持っている人が多かったためとみている。

今後については、牛乳の最適な摂取量や男性における牛乳摂取と脳卒中発症との関連について、さらなる研究が必要としています。

詳細は、乳の学術連合の以下ページより、確認できます。
https://m-alliance.j-milk.jp/jmilk-news/2021news/detail/211208.html

Nutrients 2021, 13(11), 3781 原文
https://doi.org/10.3390/nu13113781