1. HOME
  2. 知る・学ぶ
  3. SN見聞録
  4. 朝食を抜くと太る 体内時計の乱れ 名古屋大学解明

印刷する

朝食を抜くと太る 体内時計の乱れ 名古屋大学解明

この度、名古屋大学大学院生命農学研究科の小田裕昭准教授を中心とする研究グループが、朝食を抜くと、肝臓での脂質代謝や体温に関する体内時計が乱れ、エネルギーの消費が減って太ることを解明し、研究成果は米国の「PLOS ONE」電子版に掲載されました。

朝食を抜くと肥満やメタボリック症候群、糖尿病などの原因になりやすいことが知られているが、その仕組みは分かっていなかった。

本研究では、ラットを「午前8時に朝食を取る人」と、「朝食を抜いて正午に最初の食事を取る人」を想定した2グループに分け、餌を与える時間に4時間の差を設けた。それぞれに14日間同量の高脂肪食を与えたところ、朝食を抜いたラットの方がもう一方のグループより体重が増えた。

また、2グループの食べた量と運動量はほぼ同じだったが、「朝食を抜いた」ラットは、もう一方のグループより内臓脂肪が増え、体重の増加量も5グラム多かった。そして、脂質代謝に関わる肝臓時計が乱れていたことや、1日のうち体温上昇時間が短くなっていたことも分かった。これによりエネルギー消費が抑えられていたことが、体重増加につながったとみられる。

研究グループによれば、これまでも朝食を抜くと肥満やメタボリック証拠群につながるという報告はあったが、今回の研究の原因解析により、生活習慣病の予防などに役立つ可能性があるとしています。