2019.06.28
「子ども食堂」全国調査 昨年から1.6倍の増加 3,700箇所を超す
2019年6月26日、「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(以下、むすびえ)」(理事長:湯浅誠、社会活動家・東京大学特任教授)は、全国の「子ども食堂」が3,700箇所を超えていることを公表しました。
むすびえは2018年4月に公表した調査から約一年、全国に広がる「子ども食堂」の地域ごとのネットワーク組織や自治体等に問い合わせるなどして、今年2019年5月までの状況を集計し最新の調査結果をまとめ、昨年から1.6倍の過去最高のペースで増加していることが分かりました。
「子ども食堂」数は少なくとも3,718箇所と確認。昨年の調査結果「子ども食堂」数の2,286箇所に比して1,432箇所増えた。上位3都道府県は昨年調査と変わらず、最も多かったのは東京都の488箇所、次いで大阪府の336箇所、神奈川県253箇所だった。最も少なかったのは、秋田県の11箇所、続いて富山県15箇所、山梨県16箇所だった。(詳細は、当SN見聞録2018年4月13日付『「子ども食堂」について初めての全国調査 全国で急増2000箇所超す』をご参照下さい)
今回の調査では、どれだけ普及しているかを表す指標として小学校区に対する「子ども食堂」数の割合(充足率)も算出した。 高い順に沖縄県60.5%、滋賀県52.5%、東京36.6%、鳥取県35.2%だった。一方、充足率が低いのは、秋田県5.5%、青森県5.6%、長崎県7.0%だった。充足率50%超が2県、25%超が6都道府県(東京・鳥取・神奈川・京都・大阪・高知)となり、10%超が上記8都道府県含めて36都道府県となった。昨年2018年に10県あった5%未満は0に解消した。
今回の調査で「子ども食堂」は6小学校区に1箇所の割合で存在しており、子ども達が健康に育つための交流拠点として、そして共生社会の基盤となりつつあることが分かりました。また充足率が最も高い沖縄県と最も低い秋田県では大きな開きがあり、地域差も明らかになりました。
むすびえは「子ども食堂」が全国のどこにでもあり、みんなが安心して行ける場所となるよう環境を整えることを目的としており、将来的には全小学校区に対して1つ以上の「子ども食堂」がある状態を目指しています。
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