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牛乳からプラスチック食器 洗足学園中学高等学校の生徒が廃棄予定牛乳の有効活用を提案!

日本乳業協会が2月20日に開催した「第108回 牛乳・乳製品から食と健康を考える会」で、川崎市の洗足学園中学高等学校の女子高校生2人が、「牛乳の廃棄を防ぐために」をテーマに牛乳の需要拡大策を発表しました。

発表したのは、洗足学園中学高等学校(神奈川県川崎市)の高校2年生・中川杏香さんと松永凛々子さん。2人は、もともと興味があった牛乳に焦点を当て、社会問題となっている牛乳の消費量減少を防ぎたいとの思いから、牛乳の需要拡大策や、再利用の方法を検討・研究した。

2人は、牛乳に多く含まれるタンパク質カゼインを主成分としたプラスチック「カゼインプラスチック」に注目した。自然環境下で水と二酸化炭素に分解されるため環境負荷が小さく、実際に牛乳から「カゼインプラスチック」を製作し、耐性試験を実施した結果、「耐熱性」はそこまで強くないが、「耐薬品性」、「不透水性」、「耐咬合性」があることを確認した。

そこで、使い捨て容器も検討したが、「プラスチックは幼児が舐めると体に少し害がある」と耳にしたことがあるので、完全食品である牛乳由来のカゼインプラスチックを乳児用食器の素材として使用することを提案した。

一方で、弱酸性・弱アルカリ性に対する形状変化は少ないものの着色してしまうことや、カゼインプラスチック生成時に密度を高める工夫が必要であること、牛乳アレルギーの検証や、独特の香りにどのように対処するかなどの課題は残る。

また、2人は洗足学園の女子高校生137人にアンケート調査を実施した。アンケート調査の結果は、牛乳を「好き」と回答したのは44.5%・「嫌い」は13.9%・「どちらでもない」は40.9%だった。この結果に対して2人は、女子高校生など若者の間で牛乳の消費量が伸び悩んでいるのは、中学校を卒業すると学校給食などで牛乳を飲む機会がなくなることや、日常生活で牛乳を飲む習慣がついていないことが原因で、牛乳は決して女子高校生に不人気なわけではないと分析した。

高校生が「牛乳・乳製品から食と健康を考える会」で発表したのは今回が初めてということです。