2024.07.12
静岡市清水区「自校式給食」存続を 保護者などの団体が請願書提出 静岡市議会が継続請願を不採択
静岡県内各地で、学校給食のセンター化が進む中、静岡市清水区では、保護者などの団体が「子ども達に作りたての温かい給食を食べさせたい」と、小学校や中学校の校内の調理場で作る「自校式給食」の継続を訴えています。
静岡県教育委員会によると、静岡県内の小中学校の「自校式給食」の小中学校それぞれの割合は、小学校で全482校中の199校、中学校で全253校中の79校、小中学校全体割合は37.8%で、9年前と比べると2.1%減少している。
また静岡市清水区は、調理室が築30~60年経つことや物価高などを理由に、2029年度から小学校17校で「自校式給食」から「センター方式」に変更になると、2023年に発表している。
新設の給食センターでは、約1万食を一括調理し、配送する予定で、この計画に反対する静岡市清水区の保護者らが、6月19日、静岡市議会に「自校式給食」の継続を求め、請願書を提出した。
保護者らは「調理員、子ども達双方の姿が見え、作る側の喜び、食べる側の感謝の気持ちが芽生えることなど心の交流ができる。『自校式給食』が、子ども達の食育に重要だ。」「食物アレルギーを持つ子ども達に配慮できる」と訴えている。
請願は、静岡市議会の6月の定例会の市民環境教育委員会で7月2日に審議されました。しかし、調理室の老朽化が進み、単独では改修できないこと、調理員の高齢化で人材確保が難しいこと、新設の給食センターの専用調理室においてもアレルギー対応ができる、などとして「センター方式」に移行して、調理も民間委託する方針を示し、児童数の減少や調理室改修の難しさ、センターの給食に問題がないことなどから請願を不採択としました。