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『第57回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会』大阪府で開催!

大阪府で「第57回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」が栄養教諭・学校栄養職員を中心に、全国から学校給食関係者が参加し、2日間にわたり、『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』~食育の波を全国へ 天下の台所大阪から~を主題として、研究討議が以下の内容で行われました。

【全体会会場の様子】

【大会お弁当「なにわの夏弁当」】

1.大会概要

  1. 『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』
    ~食育の波を全国へ 天下の台所 大阪から~
  2. 趣旨
    学校における食育の推進に向けて、児童生徒に対する食に関する指導のあり方や学校給食の充実方策について研究協議し、栄養教諭・学校栄養職員の資質の向上を図る。
  3. 開催日
    平成28年8月3日(水)・4日(木)
  4. 開催場所
    全体会 NHKホール
    展示 大阪歴史博物館
    分科会 大阪市立大阪ビジネスフロンティア高等学校、大阪国際交流センター、大阪赤十字会館、大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)、大阪ガスショールーム ハグミュージアム、大阪市中央公会堂、大阪市立咲くやこの花中学校・高等学校、國民曾館
  5. 主催
    文部科学省、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、堺市教育委員会、公益社団法人全国学校栄養士協議会、公益財団法人大阪府学校給食会
  6. 協賛
    全国学校給食会連合会

2.全大会概要

  1. 文部科学省説明
    演題:「学校における食育の推進と栄養教諭の役割」
    文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課長/和田 勝行
  2. 笑育~食育漫才~
    トライアングル(松竹芸能所属)
  3. 実践発表
    主題:「子ども一人ひとりを大切にし、子どもの顔が輝く学校づくり
    ~食を入れると授業がおもしろいねん~」
    発表者:大阪府泉南郡田尻町立小学校 校長/堀内 喜代子
    指導教諭/黒島 裕美
    栄養教諭/市政 雅美
  4. 記念講演
    演題:「食を通じて人を育てる 心を育てる」
    講師:千房株式会社 代表取締役/中井 政嗣

3.分科会

  1. 開催日
    平成28年8月4日(木)
  2. 各分科会と研究主題
    (1)(2)食に関する指導(単独校、共同調理場)
    研究主題 「学校における食育を推進するための食に関する指導はどのようにしたらよいか」
    (3)特別支援学校
    研究主題 「障害のある児童生徒一人一人に応じた食に関する指導はどのようにしたらよいか」
    (4)個別的な相談指導
    研究主題 「現代的健康課題を踏まえた児童生徒への個別的な相談指導はどのようにしたらよいか」
    (5)食育推進体制の在り方
    研究主題 「学校と家庭・地域との連携を深めながら、学校における食育を推進するためにはどのようにしたらよいか」
    (6)食育実践とその評価
    研究主題 「栄養教諭の配置効果や全体計画を実効性のあるものにするための評価についてはどのようにしたらよいか」
    (7)給食管理(栄養管理の在り方)
    研究主題 「児童生徒の体格及び活動レベル及び地域の実情等に配慮した栄養管理の在り方はどのようにしたらよいか」
    (8)給食管理(環境・衛生に配慮した食育の在り方)
    研究主題 「学校における環境・衛生に配慮した給食指導や食育の在り方はどのようにしたらよいか」

4.大会に参加して

大阪府において、猛暑にもかかわらず全国から集まった先生方により真剣な討議が繰り広げられました。初日の全体会で行われた大阪府泉南郡田尻町立小学校の先生方による実践発表「子ども一人ひとりを大切にし、子どもの顔が輝く学校づくり ~食を入れると授業がおもしろいねん~」は、学校における「食育」の実践として、たいへん意義深い内容で、小学校では難しいとされる外国語の授業に、「食」を学習ツールとして取り入れ、栄養教諭と他教職員の連携による食育実践授業の成功例として報告されていました。

今大会の実践発表では、実際の外国語活動による授業の映像が流れ、栄養教諭を中核として学校全体で「食育」に取り組むにあたっての連携や役割分担の様子がよく分かる中身の濃い内容でした。身近な「食」を他教科の授業に取り入れることで、誰にとっても「わかる・できる・おもしろい」授業となり、子ども達の笑顔が見られる生き生きとした学習につながっていることが示されていました。

まとめ

今大会は大阪らしい趣向で、「食育」と漫才による「笑育」をおもしろおかしく絡ませたりして、大切な「食育」を「たのしく学ばせたい」という目標が発信されていたように思います。

実践発表された田尻町立小学校のように、学校におけ る「食育」推進をするにあたっては、栄養教諭の専門的な知識を生かし、学校全体で連携して取り組むことによって、子ども達だけではなく教員全体の「食」に 対する理解が深まり、好ましい変容と実績につながっていくことがよく分かりました。これからも学校における「食育」の推進が、家庭や地域にも大きく効果的 に広がっていくことを期待致します。