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「第58回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」石川県で開催!

石川県で「第58回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」が栄養教諭・学校栄養職員を中心に、全国から学校給食関係者が参加し、2日間にわたり、『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』~笑顔かがやき 心つながる食育 いしかわから広げよう~を主題として、研究討議が以下の内容で行われました。

【展示会 会場の様子】

【大会のお弁当「いしかわのめぐみ弁当」】

1.大会概要

1)主題
『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』
~笑顔かがやき 心つながる食育 いしかわから広げよう~
2)趣旨
学校における食育の推進に向けて、児童生徒に対する食に関する指導のあり方や学校給食の充実方策について研究協議し、栄養教諭・学校栄養職員の資質の向上を図る。
3)開催日
平成29年8月3日(木)・4日(金)
4)開催場所
全体会・展示: 石川県立音楽堂
分科会: 石川県地場産業振興センター
5)主催
文部科学省、石川県教育委員会、金沢市教育委員会、
公益社団法人全国学校栄養士協議会、公益財団法人石川県学校給食会
6)協賛
全国学校給食会連合会

2.全大会概要

1)開催日
平成29年8月3日(木)
2)文部科学省説明
演題:「学校における食育の推進と栄養教諭の役割」
文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課長/ 三谷 卓也
3)記念講演
演題:「ふるさと石川の食の豊かさ」
講師:石川県観光大使/篠井 英介
4)シンポジウム
主題:「栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育」
コーディネーター:文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課 食育調査官/横嶋 剛
シンポジスト:新潟医療福祉大学健康科学部 健康スポーツ学科 教授/森泉 哲也
シンポジスト:京都市立柏野小学校 校長 前京都市教育委員会指導主事/尾松 廣明
シンポジスト:石川県金沢市立田上小学校 栄養教諭/畑山 千春

3.分科会概要

1)開催日
平成29年8月4日(金)
2)各分科会と研究主題
(1)(2)単独校、共同調理場
研究主題
「学校における食育を推進するための食に関する指導はどのようにしたらよいか」
(3)特別支援学校
研究主題
「障害のある児童生徒一人一人に応じた食に関する指導はどのようにしたらよいか」
(4)個別的な相談指導
研究主題
「現代的健康課題を踏まえた児童生徒への個別的な相談指導はどのようにしたらよいか」
(5)食育推進体制の在り方
研究主題
「学校と家庭・地域との連携を深めながら、学校における食育を推進するためにはどのようにしたらよいか」
(6)食育実践とその評価
研究主題
「栄養教諭の配置効果や全体計画を実効性のあるものにするための評価についてはどのようにしたらよいか」
(7)栄養管理の在り方
研究主題
「児童生徒の体格及び活動レベル及び地域の実情等に配慮した栄養管理の在り方はどのようにしたらよいか」
(8)環境・衛生に配慮した食育の在り方
研究主題
「学校における環境・衛生に配慮した給食指導や食育の在り方はどのようにしたらよいか」

4.大会に参加して

歴史ある食文化の地であり、里山里海の恵みが豊富な石川県で開催された今大会は、地場産物の理解を深める食育指導の取組の展示発表などが多く、石川県の伝統文化と併せて魅力あふれる内容でした。

また、全大会は主題の「栄養教諭を中核とした学校における食育の推進」の通り、文部科学省より今年5月に公表された冊子「栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育」の【チーム学校で取り組む食育推進のPDCAについて】を基に進行されました。

シンポジウムでは文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課 横嶋剛食育調査官をコーディネーターとして、シンポジストは新潟医療福祉大学健康科学部 健康スポーツ学科 森泉哲也教授、前京都市教育委員会指導主事・京都市立柏野小学校 尾松廣明校長、石川県金沢市立田上小学校 畑山千春栄養教諭の方々がそれぞれ立場の異なる視点から発言されました。

中でも畑山栄養教諭からは「栄養教諭は食育推進において孤軍奮闘となりがちだが、養護教諭・学級担任等と共に共通理解を持ち取組むことにより、先生方の意識が高まり、自ら食育に関して考えてくださる方が増え、結果、自然と栄養教諭の役割が中核になっていることを感じる」という体験による印象的な内容の発言がありました。

本大会に参加し、食に関する指導と学校給食の管理の専門家としての栄養教諭の担う役割の重要性と共に、組織における連携の難しさを実感しました。

文部科学省の冊子を活用することで、学校長や学級担任をはじめとする「チーム学校」として、栄養教諭が専門性を生かした食育推進の取組がよりスムーズに活性化され、本来の目標達成につながることが望まれます。

岩倉 綾子

上田 知佳

畑中 美緒 記