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「第49回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」 炎天下、九州久留米市で開催!

過去最高とされる酷暑の中、福岡県久留米市で「第49回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」が栄養教諭・学校栄養職員を中心に学校給食関係者1,100余名が参加し、2日間にわたって、『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』をテーマに中身の濃い研究討議が以下の内容で行われました。

【主題】
『栄養教諭を中核とした学校における食育の推進』

【趣旨】
学校における食育の推進に向けて、児童生徒に対する食に関する指導のあり方や学校給食の充実方策について研究協議し、栄養教諭・学校栄養職員の資質の向上を図る。

【実施期日、場所】
平成20年7月31日(木)・8月1日(金)石橋文化ホール・石橋文化会館(福岡県久留米市)

【主催】
文部科学省 福岡県教育委員会 社団法人全国学校栄養士協議会 財団法人福岡県学校給食会

【協賛】
全国学校給食会連合会

【参加者】
栄養教諭・学校栄養職員および学校給食関係者約1,100名

【第49回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会、全体会】

全体会(主題)
【心身の健康を自らつくり出す子どもの育成~学校・家庭・地域が連携した食育の推進~】

分科会(各分科会研究主題及び協議内容) ①~⑨
【食に関する指導】
①単独校
②共同調理場
③、④個別指導(食物アレルギー・肥満痩身傾向)
⑤、⑥特別支援学校⑦学校と家庭・地域の連携推進
【給食管理】
⑧栄養管理
⑨衛生管理

とりわけ、本大会全体会シンポジウム「栄養教諭の配置と食育の成果について」の中で、レベルの高い取組成果の発表とディスカッションが行われましたのでその一端をご紹介いたします。

平成17年度に栄養教諭制度開始後、3年になりますが、現在全国で1,886名の栄養教諭が配置されており、その任用の成果について4名のシンポジストから中身の濃い報告がありました。

【シンポジストの皆様】

  • 長崎県教育庁義務教育課:江頭明文課長
    1.栄養教諭配置校における「食育」の取組は、未配置校に比べ、全てにまさっている。
    2.行政に食育担当官を配置したので、「食育」業務の具体的な支援体制が実現し、大変成果が上がった。
  • 長崎県諌早市立御館山小学校:真野有里栄養教諭
    1.食育推進ブロック協議会(校長・幼稚園長・食育担当官・学校給食センター長・栄養教諭・栄養職員)体制による各学年別取り組みテーマを設定し、この実践で成果が上がった。
    2.子ども達が挨拶をきちんとでき、落ち着いて話を聞くようになり、自信を持って給食指導に当たる担任が増えた。
  • 福岡県宗像市教育委員会:城月カヨ子教育長
    1.共同調理場を全校単独調理場にし、離島も含め栄養職員を全校に配置した。
    2.家庭でよく「食」について話題が上がり、給食の話をたくさんするようになった。嫌いなものも少なくなった。
  • 福岡県田川市立鎮西小学校:水上みどり栄養教諭
    1.「自身の生活習慣を見直させる、家族のために食事をつくる」等の取組を実施
    2.職員の「食育」に関する意識、給食指導の充実アップが実現した。
    3.子どもの残食率が減少、早寝早起きして朝ごはんの摂食率が増加した。
    4.1時間目の心とからだの状態が安定してきた。

 

このようなすばらしい内容の報告のあと、文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課田中延子学校給食調査官による、

 

  1. 上記それぞれの成果のための条件は何かとの質問に対し、
    「栄養教諭配置後の行政による、『食育を推進する』という方針の明示と大きな支援がかならず要る。」
  2. 実現できたのは、何によるのかの問いかけには、
    「子どもに対する想いと熱意」「子ども達をどのように支援するかという想い」
    と江藤課長が代表して返答されました。

最後に田中調査官が「『食育』号という車は『学校給食基本法』が制定された今、この基本法をボディとし、栄養教諭を舵取り役として、これを推進するために学校と行政が車の両輪となって、円滑に推進回転していくように支援していく必要があります。」と括られて、シンポジウムは参加者の大きな拍手と感動をもって終了しました。

宗像市の「食育」事業および単独校調理方式や栄養教諭・栄養士の業務については宗像市公式ホームページ(HOME>市内にお住まいの方>教育・文化・スポーツ>学校給食)からご覧いただけます。以下からご覧ください。

宗像市公式ホームページ